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消費税増税のメリットとデメリット

投稿者 Yuki Oyama. 更新された: 16 1月 2017
消費税増税のメリットとデメリット

選挙の度にその是非をめぐって議論が活発になる身近な問題があります。それが消費税の増税問題です。消費税増税に関しては各方面から様々な意見が出されていますが、増税のメリットとデメリットについてはお互いの立場の違いから、なかなか分かり難い面もあります。増税推進派の意見としては、すぐにでも増税しなければ、財政破綻してしまうであるとか、ギリシャの二の舞になってしまうという様なことが言われており、一方で反対派の意見としては、やはり国民生活へのダメージが大き過ぎて景気が悪くなるといった様な意見が出されています。今回は、その様な消費税増税のメリットとデメリットについて説明します。

メリット

まず、メリットについては、国の予算が増えることです。分かりやすく言えば、国が使えるお金の量が増えるということです。予算が増えれば、その分だけ国民生活に必要な事業にお金を回すことができます。その代表的なものとして公共事業や社会保障事業があります。これらは十分な税収がないと実現が難しい側面があり、消費税増税によって増えた税収を充てることができれば、私たち国民にとってメリットがあると言えるでしょう。また、消費税増税に関しては、外交的な側面もあります。それは、海外からの日本の国家財政に対する評価です。今や日本が抱えている借金レベルは先進国の中でも異常でワースト1位となっています。国家財政が破綻したギリシャとは経済規模が異なりますので、同じような道を辿るわけではありませんが、対外的に見れば緊縮財政により財政健全化が期待されるのは当然です。その有効な手段の一つとして考えられているのが消費税増税なわけです。つまり、消費税増税を実行すれば、財政健全化につながり、それが諸外国に与える安心要因になるわけです。この点が消費税増税の対外的なメリットと言えるでしょう。

デメリット

次に、消費税増税のデメリットについて説明します。まず何より大きいのは国民の負担が増加してしまうことです。消費税は基本的にあらゆる消費に課税されるため、特に低所得者ほど増税時のダメージが大きくなります。この点への配慮については、与党の中でも議論があり、公明党は食料品等の生活必需品に限って減免措置を取るよう政府に働きかけています。しかし、消費項目によって課税非課税をレジで区別することは現実的に難しい面があり、政府与党の自民党はこれになかなか賛同しませんでした。最終的には公明党の意見を反映する形となりましたが、レジで清算する時に課税非課税が区別されるわけではなく、後から還付金として戻ってくる形となりました。しかし、還付金額には上限があるとのことですので、低所得者にとってはあまりメリットがないかもしれません。また、消費税を増税しても好景気には結びつかないというデメリットもあります。国民所得が全国民において十分に増えた状態であれば、消費税増税をしても経済の好循環は保てるでしょう。しかし、アベノミクスが失敗し、国民所得が十分に増えたという実感のない今、増税を実施すれば国民の財布の紐は固くなり、消費はますます滞り、モノが売れない状態になるでしょう。モノが売れなければ従業員の給料アップは見込めませんし、低くなった給料からさらに消費は鈍化することが予想されます。足元の景気が悪いにもかかわらず、消費税増税の影響で物価だけが上昇していくスタグフレーションの状態に陥りかねません。この様に、今この経済状態で消費税を増税しても好景気にはならないということです。次に考えられるデメリットとしては、増税しても税収が増えるわけではないということです。もちろん、消費税を増税すれば、一時的には税収が増えたように見えます。しかし、税率が5%に上がった時も8%に上がった時も、その後税収は下がっているんです。それは数値が示しており、過去の消費税増税措置は税収を一時的には上げるが、その後の税収増には結びつかないという結論が出されています。ここまでのデメリットをまとめると、消費税増税は国民生活に大ダメージを与え、景気をさらに悪くし、中長期的な税収悪化を招くという結果になります。これだけ見てみれば、何のために増税しているのか分からなくなりますね。

最後に

ここまで消費税増税のメリットとデメリットについて見てきました。それらを踏まえた上で、今の日本における消費税増税の是非を再度考えてみます。まず結論から述べると、今の日本の状況における消費税増税はデメリットの方が多く、適切ではないということです。そもそも、消費税増税の実行というのは、アベノミクスの成功という大前提のもとに成り立っていたはずです。アベノミクスによって確かに円安誘導は成功し、日本の株価は大きく上昇しました。それによって所得が増えた層もいることは確かな事実です。しかし、それは輸出中心の大企業に限ってのことで、残りの99%の中小企業や日本国民にとっては、好景気の実感が無いのが事実です。それは多くの世論調査において確認されています。政府いわく、アベノミクスの効果が全国民に行き渡るには時間が必要だとありますが、今ほとんどの国民は好景気を実感していません。にもかかわらず、このタイミングで増税を実施するのはかなり無理があるでしょう。もし、強行実施をしてしまえば、景気はますます悪くなり、国民の政府に対する信頼は失墜するでしょう。その点から考えると、今回消費税増税の再延期を決定した政府の判断は正しかったと思います。財政健全化のためにも増税は確かに必要です。しかし、今はその対象項目が消費税ではないということです。国民全体の所得向上が十分でない今の状況では、法人税や累進課税制度の税率見直し等から着手していくべきです。政治とカネの問題等、消費税増税の前にメスを入れるべき項目はたくさんあります。まずはそこをクリアしてから、それでも税収が足りないという場合に初めて消費税増税という議論があってしかるべきなのです。

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